忘れもしない、友人たちとのホームパーティーが終わった後の静かな深夜のことでした。最後の一人が帰宅し、片付けを終えて自分も休もうとトイレに入った際、不意に訪れたのが人生最大のトイレ詰まりでした。洗浄レバーを回した瞬間、水位が渦を巻かずにどんどんせり上がってくるあの光景は、何度思い出しても背筋が凍ります。慌ててスッポンを探しましたが、最近引っ越してきたばかりの私の家には、そんな無骨な道具は備わっていませんでした。深夜二時、コンビニまで走る気力もなく、スマホで必死に「スッポンなしトイレ直し方」と検索し、目に飛び込んできたのがビニール袋を使った方法でした。正直なところ、そんな原始的な方法で直るのかと半信半疑でしたが、背に腹は代えられません。まず、厚手のゴミ袋を二重にし、それを手にはめてからさらに腕まで覆うようにガムテープで固定しました。自作の「長い手袋」を作ったわけです。そして、意を決して便器の奥にある排水口に手を突っ込みました。抵抗感はありましたが、奥の方にあるトイレットペーパーの塊を直接指先で探り、少しずつ崩していくような感覚で動かしました。さらに、袋の中に空気を入れた状態で排水口を密閉し、ぐっと押し込んでからパッと離すという動作を繰り返したところ、五分ほどで「ズゴゴッ」という快音とともに水位が一気に下がっていきました。あの時の安堵感は、言葉では言い表せません。もしそのまま放置して明日まで待っていたら、精神的なストレスで一睡もできなかったでしょう。この経験から学んだのは、道具がないからと絶望する前に、自分の手足と家にある消耗品でできることが必ずあるということです。また、その後に試した「ラップを使った密閉法」も非常に興味深いものでした。便器の縁を綺麗に拭いてから、ラップを何重にも隙間なく貼り付け、便器全体を密閉します。そして洗浄レバーを引き、ラップが空気圧で膨らんできたら、その中央を手のひらでぐっと押し込むのです。この空気圧を利用した解消法は、物理学の原理を応用した非常に理にかなったもので、力のない女性やお年寄りでも実践しやすい方法だと感じました。