一体型・タンクレストイレはなぜ後付け不可なのか
最近の住宅で人気の「一体型トイレ」や「タンクレストイレ」は、すっきりとしたデザインと節水性能が魅力ですが、これらのタイプは一般的に後からウォシュレットを後付けすることができません。その理由は、これらのトイレの持つ独特な構造にあります。 「一体型トイレ」は、便器とタンク、そしてウォシュレット機能が一体となって製造されています。 各部品が独立している従来の「組み合わせトイレ」とは異なり、全体のデザインと機能が統一されているため、便座部分だけを汎用のウォシュレットに交換することは物理的に困難です。ウォシュレット機能が故障した場合でも、便座部分だけを取り外して交換するのではなく、機能部全体を交換する必要がある場合が多く、その際にはメーカー専用の部品を使用することになります。 「タンクレストイレ」は、その名の通り、水を溜めるタンクがなく、水道から直接水を供給して洗浄するタイプです。このスタイリッシュなデザインを実現するために、ウォシュレット機能が便器本体に内蔵されているのが一般的です。したがって、後から別のウォシュレットを「便座」として取り付けることは、構造上不可能です。タンクレストイレは、通常、節水性能や自動洗浄機能など、様々な高機能が標準装備されていますが、ウォシュレット部分が故障した場合も、専門業者による機能部の修理や交換が必要となります。 これらのトイレは、購入時からウォシュレット機能が組み込まれているため、後付けという概念自体が当てはまらないと言えます。もし、既存のウォシュレット機能に不満がある場合は、便器ごと交換するか、メーカー指定の機能部交換サービスを利用することを検討することになります。