排水ホースは大丈夫?洗濯機の臭いが見落としがちな原因
賃貸の洗濯機排水口の臭い対策として、排水トラップの掃除やパイプクリーナーの使用はよく知られていますが、意外と見落としがちなのが「排水ホース」そのものの状態です。排水口はきれいにしたはずなのに、なぜか臭いが消えない。そんな時は、排水ホースに問題が潜んでいるのかもしれません。長年使用している排水ホースの内部には、排水トラップと同様に、糸くずや髪の毛、洗剤の溶け残りなどが付着し、ヘドロ状の汚れとなって蓄積しています。特に、ホースの蛇腹の部分は汚れが溜まりやすく、カビや雑菌が繁殖する温床となります。このホース内部の汚れが腐敗し、悪臭を放っているのです。また、ホースの形状も臭いの原因となることがあります。排水ホースが、排水口に対してまっすぐに、だらりと垂れ下がっている場合、ホースの内部に常に水が溜まった状態になり、そこが汚水の溜まり場となって臭いを発生させることがあります。理想的なのは、ホースを一度床面より高い位置まで持ち上げてから、排水口へと落とし込むように設置することです。これにより、ホース内に水が溜まりにくくなります。さらに、排水ホースと排水口の接続部分に隙間ができていると、そこから下水の臭いが漏れ出してくることもあります。接続部分には、専用のエルボ(L字型のパイプ)や、隙間を埋めるためのパテ、テープなどを活用して、しっかりと密閉することが重要です。もし、排水ホース自体の汚れがひどく、掃除しても臭いが取れない場合や、ホースに亀裂などの損傷がある場合は、ホースごと新しいものに交換してしまうのも一つの有効な手段です。排水ホースは比較的安価で手に入ります。賃貸の臭い対策では、この排水ホースの状態にも目を向けてみることが、問題解決の近道となるかもしれません。